リレーエッセイ

リレーエッセイ

Relay essay

リレーエッセイ

第37回 学部9期生 小池紀子さん

こんにちは、学部9期生の小池(旧姓:堀)紀子です。

エッセイのバトンを菊地早苗さんから引継ぎました。早苗ちゃんとは同じ病院に入職した同期であり、第一線で活躍し続けている彼女をとても尊敬しています。

私は大学卒業後、東京大学医学部附属病院に入職しました。これまで様々な病棟で働いてきましたが、特にやりがいを感じたのはストーマケアです。実は、山形大学で講義を受けた時に興味を持っていました。実際にストーマケアに関わってみると、看護師が主体的に介入できる分野であり、患者さんと一緒に考えながら最も適した装具を選んだり、皮膚トラブルが目に見えて改善するのを実感するのはとても充実した時間でした。

そして、ストーマケアをきっかけに東京大学の大学院に進むことになりましたが、そこではストーマケアだけでなく褥瘡や足潰瘍など皮膚創傷全般について学ぶことができました。実験のため家に帰れるのは数日おき、ゼミでは英語でディスカッションするなど、アラサーの自分には頭も体も(無給だったので金銭面も…)しんどいことばかりでしたが、社会人を経て目的を持って学ぶ楽しさを実感しました。同じ研究室で苦労を分かち合った同期たちとは今でも仲良しで、共同研究をしたり、集まって同期会を開催したりしています。ちなみに、入職以来ずっとシフト制の仕事で、曜日や時間が決まっている習い事ができない状況だったので、大学院時代にちゃっかりイタリア語も習ったりしました。イタリア語は上達しませんでしたが(笑)、年齢や職業も全く違う友人たちと出会えて、社会人になってから色々挑戦するのも悪くないな、と思いました。

こんな風にマイペースに生きてきた私ですが、このエッセイが掲載される頃には第二子が誕生している予定です。着実に体力の衰えを感じている毎日でどうなることやら…。

次のバトンは、山形大学で同じ部活仲間として過ごし、いつも明るく面倒見の良いあの子につなぎます。